商業の中心地Siamから8駅離れたPhra Khanongでも、駅の近くでは既存建物の解体と高層ビルの建設がすぐ隣で行われていてまさに再開発の建設ラッシュ。 朝早くから生コン車や大型トラックが出入りし、夜遅くまでこうこうと灯るライトと響き渡る工事の音。
定宿にしていたBEAT HOTELも、そんな再開発で生まれたW Districtという大規模で現代的な高層ビルがそびえるアートコンプレックスを構成する施設のひとつで、僕が滞在している間にもその周辺は凄まじいスピードで風景が変わり続けていた。
変わり続ける風景に活気を感じつつも、薄れていく人の・生活のニオイ。
急速な建設ラッシュに沸く駅に背を向けて、地元の人が集う熱気と濃密なニオイがたちこめるマーケットを抜けると、街灯がなくなった先にトタンとベニヤの住宅群が。
必要な時に必要な分だけ補修したつぎはぎだらけの住宅と、放し飼いの犬と猫。 ほのかに、しかし確かに日常のニオイがある風景。
何らかの施設を建設するために確保され資材が用意されている広大な土地と、すでに建設が始まっている大規模なコンドミニアムがこの周囲にも。
この風景が見られる時間は、もうあまり残っていないのかもしれない。