LEICA M9-P + Leitz Summaron 3.5cm f3.5 Naha , Okinawa – 2014/10/10

LEICA M9-P + Leitz Summaron 3.5cm f3.5
Naha , Okinawa – 2014/10/10

首里城から金城町の石畳をひたすら下ったら、今度はモノレールの首里駅までは住宅街の中の急な坂道をくねくねとただひたすらに上らなくちゃいけない。 台風が近づいているということもあって、不安定な天気。 気持ちいい風が吹き抜けた思うと突然雨が降り、直後に真夏のような強い太陽に照らされる。

ただでさえ湿度が高い中、雨と汗にまみれた不快感を忘れるようにスマートフォンの地図アプリに意識を集中して坂道を上る。 すると、住宅街の道を歩いているはずが個人の住宅地に入り込んでしまっていました。

“地図アプリは間違ってない”と思い込んでしまい、その住宅の玄関前まで坂を登るとひとりのおじいさんが。 おじいさんに尋ねるとやっぱりここは個人の住宅地で、首里駅までの道はあっちだと指さして教えてくれました。

おじいさんにお礼を言い、手を振って別れてからもまた雨と汗にまみれながら坂道を上る。

LEICA M9-P + Leitz Summaron 3.5cm f3.5 Naha , Okinawa – 2014/10/10

LEICA M9-P + Leitz Summaron 3.5cm f3.5
Naha , Okinawa – 2014/10/10

やっと首里城の外郭が見えてきて、きつい坂道もなだらかになってきたころまた突風が吹き、雨が降る気配にげんなりした瞬間に車のクラクションの音が聞こえてきゅっと意識が引き締まる。 振り返ると、さっき道を教えてくれたおじいさんが運転席から手を振って歩道の横に車をつける。

「首里駅まで用があるから。乗ってく?」

お言葉に甘えて車の後部座席に乗せてもらう。 カーステレオから流れる昭和歌謡ムードが漂う音楽。

「2年前から車に乗るようになって、毎日車に乗って遊んでるような生活してる」

「80歳になってから裕次郎を聞くようになった、裕次郎はいいねぇ」

そんな話をしながら、ほどなくして首里駅に到着。 おじぃにお礼を言って車を降りると、おじぃの車は少し先の交差点で転回をしてそのまま来た道を戻っていきました。

ありがとう、おじぃ。

#599 2014.10 Okinawa おじぃ

posted by kakimoton at 2014年10月25日