モダンな建築やオブジェが「アートの島」の玄関口としてたくさんの旅行者を出迎える宮浦港。 否が応にも期待がも高まる非日常。
しかし大通りから一本入ると、漁師町ならではの入り組んだ細い路地と、建ち並ぶ焼杉板の家屋。 地物の海産物や果物、駄菓子、ジュース、洗剤を扱う昔ながらの小さな売店。 島で暮らす人々の日常。
どうしてこんなに「非日常」と「日常」がさも当たり前のように寄り添い、地元の方々と旅行者が清々しい一期一会を繰り返すのか。 その理由は地元の方とお話ししたり調べればわかりますが、この島の百年近い歴史が醸成したコンテクストを読み取って「アートの島」に昇華させた地元の有力者・本物の実業家・本物の建築家・本物の芸術家たちに、あらためて心から尊敬の念を抱きました。